キケンな冷徹関西男子は独占して溺愛して、どうしても手放したくないようで。

「おい、降りろ。」

「っ……。」

 どうやら目的地に着いたらしい、無造作に開けられた扉から引っ張り出される。

 その時足に何か棘のようなものが引っかかったけど、今気にする事じゃない……と思う。

 けど結構大きい棘だったから、我慢はできるけど反射的に声が出そうになった。

 腕が不自由状態だから、上手にまっすぐ歩く事ができない。

 ……――逃げたい、一刻も早くここから離れたい。

 ずっとそう考えているのに、足はすくむし逃げる勇気もない。

 誰か、誰か……助けて。



 ある倉庫に放り投げられた私は、さっきよりもさらに強く拘束された。

 結束バンドの上から壁に繋がれているロープで二重に縛られ、無機質なコンクリートの上に座らされる。

 私をここまで連れてきた男の人は体格が良く、私みたいなひ弱人間だと端から敵いそうもない。

 勝ち目はないと悟ってしまった私は、彼の言う通りもう大人しく拉致られているしかなかった。

 でもガムテープは剥がしてくれたから、多分喋る事は許してくれるのかな……?