キケンな冷徹関西男子は独占して溺愛して、どうしても手放したくないようで。

 ……それを分かった上で、だ。

 私は日明財閥を神様みたいに崇め讃える事はないだろうし、感謝はするけどさほど興味はない。

 そもそも日明財閥は漠然としている組織で、どこまでの権力を持っているか想像もつかない。顔も人柄も分からない未知な人に敬意なんて、正直払えない。

 そんな理由もあるから私は日明財閥に興味を示す事はない。金輪際、きっと。

 だから悪いけど、結凛ちゃんやみんなの気持ちなんて……理解できそうにない。



 結凛ちゃんと途中の十字路で別れ、スマホで時間を確認してから学校まで足を速める。

 今日は朝に部活の報告資料を部長と作る約束をしているから、ちょっと急いで向かわなければいけない。

 結凛ちゃん、今日はしぶとかったからなぁ……急がないとダメかも。

 手にキーホルダーが当たりながらも、走り慣れないローファーで角を曲がる。

 その時ふと、比較的明るい建物の裏が視界に入った。

 ……あれ? 男の、子?

 同時に目にしたのは、結凛ちゃんと同じ中学の制服を着ている男の子。