キケンな冷徹関西男子は独占して溺愛して、どうしても手放したくないようで。

 予想通り着信を知らせていたのは先生のスマホからで、慌てて応答ボタンを押す。

 けどその直前に、もう一度私に笑顔を向けてくれた。

「色々と相談に乗ってくれてありがとう。もう大丈夫だから、鈴賀さんは部活行ってきて!」

「あ、ありがとうございますっ。」

 親指を立てた先生に私も同じものを返し、緩く微笑む。

 その後先生のお言葉に甘えた私は、持っていく途中だった日誌を手に階段を降りた。

 ふふっ、先生の役に立てて良かった……。

 一人で振り返りをしながら、ルンルン気分で職員室を目指す。

「っ、ぬわっ……!?」

 そのせいだった、階段から足を踏み外したのは。

 うちの学校の階段は一段一段が高く、トータルで考えれば相当な高さだ。

 落ちれば絶対痛い。せめて頭だけは守らないと……!

 受け身の姿勢を急いで取り、日誌も死守する。

 骨折はしないだろうけど……そ、それでも落ちたくなかった! もっと慎重に降りるんだった!

 今更遅すぎる後悔をして、体が宙に投げ出される気持ち悪い感覚を直に味わう。