キケンな冷徹関西男子は独占して溺愛して、どうしても手放したくないようで。

「せ、聖来君に教えてもらえるのなら……本望、です。」

「そんな改まんなや。夜優、おもろいな。」

「そ、そう……?」

 私だって、改まるつもりはなかった。なんとなくこうなってしまい、突き通すことにしただけで。

 それが聖来君のツボにハマったようで、愉快そうに目を伏せて笑っていた。

 ……な、何が面白かったんだろうか。聖来君のツボは分からない。

 でも……聖来君が笑ってくれてるだけで、こっちまで無意識に頬が綻んだ。

「やっぱり夜優ちゃんにしか気許してないよ、明暮君。」

「夜優は無意識人たらしだし、明暮とも元々相性が良かったのかも。にしても、名前呼びしてあそこまで距離近いんだったら早く付き合えばいいのに。」

「それな~。明暮君はあたしたちにとって観賞用だし、夜優ちゃんとくっついてくれればそれはそれで眼福。」

「本当にそれに尽きる。……あんだけ好き好きオーラ駄々洩れなんだから、明暮も告ればいいのに。」

 予鈴が鳴る30秒前。

 たまたま私の教室の前を通りかかった那奈とその友達は、そんな会話をしていたらしい。