キケンな冷徹関西男子は独占して溺愛して、どうしても手放したくないようで。

「そ、そんなぼーっとしてるように見えた?」

「なんか上の空って感じやなって。悩み事でもあるんか?」

「……い、や~? ないよ~?」

 嘘です、めちゃくちゃあります。

 だけど流石に、『あなた関連の事で悩んでます!』なんて言えない……!

 とりあえずこの場をどうにか凌ぎたい一心で、忙しなく口を動かす。

「こ、今度のテストの事で悩んでたかも……? 英語の小テストも近いし、それで考えちゃって~……。」

 なんとか頭の引き出しから使えそうな言い訳を引っ張ってきて、きっと不自然すぎるだろうくらいに口角を上げる。

 けども聖来君は私の態度については触れず、「なら、」と話を切り出した。

「夜優がええなら、今度は勉強会しよか。また俺の家でええ?」

「うぇっ、あー……っと、せ、聖来君はそれでいいの?」

「全然かまへんよ。また予定教えてーや、来歌もどうせ夜優にまた泣きつくんやろーし。」

 最近よくする、聖来君のクスッと軽い微笑み。

 それにどうしてか反応してしまい、返答がぎこちないものになる。