キケンな冷徹関西男子は独占して溺愛して、どうしても手放したくないようで。

「はよ、夜優。」

「っ……。」

 まだ慣れそうもない、名前呼び合いっこ。

 聖来君はあまりにもさらっと、躊躇いなく言うものだから気にしてるのは私だけらしい。

 それに、なんとなく気まずさを感じてるのも私だけ。

 あのお出かけ以来、聖来君と話そうとすると変な声が出たり妙に緊張したりして、まともに話ができないでいる。

 何でこんな気まずさ感じてるんだろ……。

 自分のことなのに、そんな疑問を抱えずにはいられない。

 ……聖来君は、ただの友達。聖来君にとって、私はクラスメイト。

 最近はそう言い聞かせないと、余計な事を考えてしまいそうになる。

「……どないしたん。」

「へっ?」

「なんかぼーっとしてへん?」

 うぬ、バレてる……。

 窓の外から視線を外して、私をじっと見つめる聖来君から疑問を投げられる。

 な、那奈にもバレてたし顔に出やすいのかな……それか、那奈や聖来君が異常に察しが良いだけ?

 多分その両方があるんだろう……と考えつつ、心ここにあらずといった笑顔を向けた。