キケンな冷徹関西男子は独占して溺愛して、どうしても手放したくないようで。

「……なんか、自分と重なるところが……あった気がする。」

 一度ははぐらかそうとしたけど、勘が鋭い那奈に通用するはずもなく。

 強い語気で再び尋ねられ、大人しく素直な気持ちを言葉に表した。

 ……本当に、那奈はいろんな意味で強いというかたくましいというか。

 そんな那奈だから、一緒にいたいって思うんだろうけど。

 そうやって思う私に、那奈はヘッドホンを付け直してこう言った。

「というわけで、自分の気持ちには素直になりなさいって話。」

 それだけ言うと満足したのか、自分の作業に戻った那奈。

 自分の気持ち、かぁ……。

 今まで全く考えてこなかったものだから、正直何をどう考えればいいのかがさっぱり。

 私は聖来君のことは好き。でもそれは友達としてだ。

 恋愛感情なんて、ないはずだ。

 今の私にはやっぱり、そう考えるだけでも精一杯。



 それからしばらく那奈と二人で作業した後、ホームルームギリギリに教室に戻ってきた私は。

「お、おはよう……聖来君。」

 珍しく遅く来ていたらしい聖来君に、おずおずと言った様子で挨拶した。