キケンな冷徹関西男子は独占して溺愛して、どうしても手放したくないようで。

「それは仕方ないよ。何回起こしても結凛ちゃんが起きなかったのが悪いです。」

「ケチ夜優ねぇ。」

「ケチったつもりはないんだけどなぁ。」

 いつもの通学路。結凛ちゃんと二人、肩を並べて歩く。

 結凛ちゃんは私よりちょっと背が高めで、可愛いと大人っぽいが両立しているような子。

 でも中身は小学生……とか言ったら怒られるんだろうけども。

「あ、そう言えば夜優ねぇ、知ってる?」

「? 何が?」

「日明財閥のお話だよ! ……やっぱり知らなかったの?」

 日明財閥……その固有名詞は、この街ではしょっちゅう耳にする。

 何でも、この街丸々支配しているらしい。しかも財閥として完璧で、噂によると日本屈指の財閥なんだとか。

 その反面、裏の世界……私が想像もできないようなヤバそうな何かに足を踏み入れている、と。

 具体的にはよく分からないけど、それが日明財閥らしい。

「今度、日明財閥様の計らいでドドーンと隣町がリニューアルするらしいんだよ! そんなビッグニュースを何で知らないの!」