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瑠色が追試受けてるの黙ってて
ごめん。
でも見せたくなかったんだって。
結果次第で此処に戻るか戻れないか
まだわからない状態だったから。

幸子の状況いつも気にしてたよ。
追試とたまに受ける補習の時間を
教えて貰ってたんだけど、
私瑠色のファンでもあるけど
幸子の友達でもあるから
気になるなら合格点取って
自分で見に来てって言っといた。

良かったね。
瑠色と幸せにね!!

PS
私も瑠色と話せて超幸せだった
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文章を読み終わり、加南子の顔を見てお互いフフっと笑う。

そして遠くなってしまった席の黒川君の顔をチラっと見ると、最初からこっちを見ていたかのように直ぐに目が合い、彼はニコっと笑顔を向けていた。




ちなみに私と彼の、教室で抱き合っている写真は瞬く間に拡散されたらしく、動画で公開告白が大好評だった彼の結末に、世間は喜ぶ声ばかりだったと教えてくれた。

加南子が心配していた初めての映画の主演は無事に公開されたらしく、映画の試写会イベントでは映画の内容ではなく、あの動画と私との写真をネタで聞いてくる記者ばかりだったらしい。

ただそこで終わらないのが瑠色らしいというか。


「今回の映画を最後に、僕は所属していた事務所との契約を、あの騒動で切られてます。なので今、僕は無職なので拾ってくれる優しい事務所がいたらお願いしまーす。あ、ちなみに例の彼女と、ちゃんと会えるスケジュールを組んでくれる会社限定です。」

ステージに上がっていた役者達も、そして記者達も、沢山の観客達も手を叩いて笑って大成功のイベントだったと、加南子がアップした動画を見せてくれた。




「だから事務所が決まって、またこんなに仕事が舞い込んできたのね。」
「ひぇもひゃんほへーぶひへるほ?(でもちゃんとセーブしてるぞ?)」


「こら!瑠色坊!食いながら喋るんじゃねぇ!!」


店主がカウンター越しの厨房で、包丁を持って黒川君に怒鳴る。
すっかり怪我も治った店主の腕は、以前と同じく美味しいご飯を作ってくれている。