助けて、と言おうとして、やめた。助けを求める先などない。 助けを呼べば、待っているのは冷たい視線のみ。 無駄なことだ、と思いながら、レインはおぼろげな意識の中で涙を流した。 涙は雨に流されて消える。結局は、レインを助けてくれる存在などないのだ、とすべてを諦め――レインの意識は暗転した。 ■■■