君のとなりは妹の指定席

 あたしだって、三人揃って市内の同じ大学に進学するんだと思ってた。

 あたしだって、これから先も、ずーっとコータはそばにいてくれるって思ってた。

 あたしだって、本当は「行かないで」って言いたかった。

 あたしも……寧々みたいに可愛くいられたら、コータはあたしのことも見てくれたのかな。


 あたしとコータは、物心ついたときから、いつだってライバルだった。

 小4くらいまでは、あたしの方が背が高くて、走るのだってあたしの方が速かった。

 そして、いつだって悔しそうなコータの顔を見ては、優越感に浸っていた。


 だけど、高学年になって、突然コータの背がぐんぐん伸びはじめて。

 そしたら、走るのだって、腕相撲だって……気付いたらなんにも勝てなくなってた。

 ずっとあたしに負け続けていたはずのコータの優越感に浸った顔を見ては、ギリっと奥歯を噛みしめるほど悔しい思いをしていたんだけど。


 いつからだろう——そんなコータのことを「カッコいい」なんて思いはじめたのは。