君のとなりは妹の指定席

「寧々? どうした? どっか具合でも悪い?」

 そう尋ねるあたしに、寧々がふるふると首を横に振る。


 体の頑丈さだけが取り柄みたいなあたしと違って、寧々は生まれつき体が弱く、小さい頃は、入退院を繰り返していた。

 そんな寧々も、成長するにつれ徐々に丈夫になり、高校生になってからは入院することもなく、みんなと同じように元気に学校生活を送っている。

 だけど、ずっと体の弱かった寧々のことは、元気になった今でも、あたし含めみんなが大切に扱っていて、特にあたしとコータは、寧々を守るナイトのように周りから思われるほどだった。


「……なんで?」

 寧々が、消え入りそうな声で、ぽつりとつぶやくように言う。

「コータ、なんで東京行っちゃうの?」

「どうしても自分の力を試してみたいんだ」

 静かな声で言うコータの視線の先には、寧々がいる。