1人で部屋で想介なんて言っているなんてすごく恥ずかしかった。
「なんで、今日先に帰ったの」
「別に、いいでしょ」
たしかにわたしたちはいつも一緒に帰ってるけど。
いつも手を振ってることをしなかった想介に、そうやって言う権利はない。
2人の間に、沈黙が流れる。
「わたし今日、想介のご飯作ってないから。作らないから」
「……、は。なんで」
「なんでもだよ」
あーあ。わたしって子供っぽい。
想介がしてきたことに怒ってそれをやり返すところも。
どうしようもなく橘さんが羨ましいことも。
全部全部、想介につり合ってないね。
ブー ブー
どちらかのスマホの通知音が鳴った。



