身代わり同士、昼夜の政略結婚

「甘いものが大丈夫でしたら、今度蜂蜜をご一緒させてください。飲み物に溶かすと美味しいのです」

「ええ、ぜひ。……青空とは、あなたの目の色を言うのでしょうね」

「そうかもしれませんわ。アマリリオ王国の王族で青い目を持っているのは、わたくしだけなのです」


わたくしは青空も自分の目も見たことがないので、合致しているかは分からない。


生まれたときから目をつぶりがちなわたくしが、王族の証たる目を隠してなお王族でいられるのは、金の髪と向日葵の目という、確実に高貴なものを身にまとうからに他ならない。

青いわたくしの目では、向日葵というより、水が深度によって濃さを変えるような、不思議なことになっていると思うけれど。


太陽に焦がれる花を祖先に持つからか、金の髪を持つ国民は多い。王族以外でも、金の髪を持つ子どもがときおり現れる。


けれども、それは子どものうちだけ。明るい金の髪は成長するにつれてくすんでゆき、いつしか茶色に落ち着く。


初めから終わりまで、生涯を通して金に輝くのは、王族の血が流れる者だけ。向日葵が瞳に咲くのは、王族だけ。


だから、みの虫姫と呼ばれるわたくしでも、きちんと王族として認められ、ミエーレと名前をもらった。