俺様御曹司は逃がさない

「はあ!?ちょっ、アホなの!?馬鹿じゃん!!ありえない!!」

「まぁまぁ落ち着けって~」

「落ち着いてられるかぁーー!!!!」

「だぁから、お前にとっても悪くねえ話だって言ったよね?」


・・・・そんなこと言ってたような、言ってなかったような……って、そんなことはどうでもいい!!


「そんなの知らなっ……」

「はいはい、マスターの話はちゃんと聞けよ?サーバント」


あたしの瞳をしっかり捉えて、ほんの少し低い声で威圧してくる九条に、スンッと黙るしかなくなった……。


「まずデメリットはほぼない。お前の脳足りんくらいじゃない?問題なのは。で、メリットはいくらでもある。まず、学費は一切かからない。んで、天馬でサーバントをやっていたという功績は、将来的にかなり有利になる。まあ、大手の就職ほぼ確でしょ。で、お前が危惧している問題は……なんら問題ではないってこと」


は?なにそれ、どういうこと……? 

あたしが一番危惧していることは“収入”。働かないといけないっていうこと。


「あの、天馬で悠長な学生ライフを送る暇なんてないんですけど……」

「サーバントには報酬が支払われる。ちゃんと給与っつーもんがあんだよ」

「…………え、マジっすか」

「マジっす」


・・・・いやいや、言うてもしれてるでしょ?あたしはがっつり働いて、月15万は稼ぐ予定だったんだから!!


「言っとくけど、うち本当に貧乏なの。あたしが稼がないとっ……」