俺様御曹司は逃がさない

あたしが、あたし自身を恥じてしまったら、あたしを選んだ九条に泥を塗るとの変わらない。

あたしは、あたしを選んで良かったと九条に思ってもらえればそれでいい。

“やっぱお前で間違ってなかったな”……そう思ってもらえれば。 

今のあたしは“九条”を中心に廻っている。


──── あたしはただ、あたしを選んだ九条を信じればいい。


例えどんなに不恰好でも、あの人はそんなあたしでさえ笑って受け止めてくれる。


「私の“大切な後輩”に何かご用でしょうか。用がないのならお帰りください。邪魔ですので」


ペットボトルを持ったバーサーカー……いや、前田先輩が連中を一刀両断しながらやって来た。


「凛様……前田先輩……ありがとうございます。あたし、腹括りました。誰よりも美しく綺麗に舞ってやります。無理だったら方向転換して、ソーラン節でも何でも踊って会場をドカンッと沸かせてやりますよ。ハッハッハッ~」

「ま、それもそれで良いんじゃないかしら?柊弥そういうの好きそうだし」

「凛様。そんな不吉なことを言うのはお止めください。あの方は本当にやりかねません。その様なことがないよう前田、しっかり教育を」

「誰に言ってるのかしら。七瀬さんは呑み込みも早いの……誰かさんとは違って」

「なに?」