俺様御曹司は逃がさない

────── 上杉せんぱーーーーい。それ、言っちゃイケナイやつーー!!!!


「い、いやぁ……上杉先輩も舞踏会が終わったら前田先輩と楽しくクリスマスパーティーを計画しっ……」

「それは無いですね。予約していたレストランもケーキとホテルも何もかも!!……あの人がいつの間にか勝手にキャンセルしていたので。私に一言の相談無く。呆れて言葉も出ませんでした。あんな奴とはしばらく業務以外で言葉も交わしたくありません。以上です」


・・・・口ではそう言ってるけど、一瞬……とても切なそうな表情を浮かべた前田先輩。


────── 許さんぞ……上杉恭次郎。


あたしの前田先輩にこんな顔をさせるなど……許すまじ!!!!


「前田先輩。すみません、トイレに行って来てもよろしいでしょうか!!」

「ええ、どうぞ?」

「いってきます!!」

「は、はい」


あたしは教室を出て……猛ダッシュした。

血眼になりながら“ある人物”を探す。


────── いた。


九条と歩いている“とある人物”を視界に捉えた。


「おのれぇぇーー!!上杉恭次郎ぉぉーー!!許さん、絶っっ対に許さぁぁん!!あたしの前田先輩に何してくれとんじゃぁぁ!!」