俺様御曹司は逃がさない

「七瀬さん。死んでもソーラン節など踊らないように」

「ああーー!!前田先輩ソーラン節馬鹿にしてるぅーー!!日本人失格ですよ!?謝ってください!!ソーラン節にぃーー!!」

「ソーラン節を馬鹿にしているわけではありません。私は貴女を馬鹿にしているんです」


──────── それはそれで酷くないか。


「もう無理ゲーじゃないですか、これ。あたし無理なことは無理にしない主義です、以後お見知り置きを。その日体調不良になる予定なんで、あたし欠席しまーーす。九条様のお相手は、てきと~に踊れる人でも充てといてください」

「そうですか……それは残念です。今回、クリスマス当日の開催……ということもあり、急遽で異例のことですから、サーバントには"特別賞与"がっ……」

「なるほど。その金額……詳しく」


目がお金に変わったのは言うまでもない。

だって、あたしにはお金が必要だから!!

さっさと九条に2000万返さないと、あたしは一生あいつから離れられない。そんなの生き地獄でしょうよ。


「舞踏会の開催時間は3時間程度。そして、その3時間で発生する特別賞与額は……」

「額は……?」


ドラムロールの効果音が鳴り響く。