俺様御曹司は逃がさない

自分で食べれよ……と思いつつ、優しいあたしはいちごを手に取り、九条の口へ運んだ……ら……ハイ?

チュッ……と唇が重なっている。


「相変わらず甘ぇな」

「……は?」

「ごちそうさ~ん」


──── ブチンッ。

あたしの中で何かが切れた音がした。


「いででっ。ギブギブ!!」


九条財閥の御曹司を十字固めするのはあたしくらいだろうな。


「次、許可なくあんなことしたら、マジではっ倒すから」

「許可取ればいいわけ~?」 

「許可が下りると思ってるわけ?」

「うん」

「自惚れんな」

「お前ほんっと頑固だよなー。一発くらいヤらせろよー」


とか言いながらベッドに寝っ転がった九条。


「あたしに一発くらい殺らせてくれますー?」


そう言いながらベッド際のカーテンを開ける。日が差し込んで暖かい。


「俺が寝ようとしてんのに、カーテン開けるとか性格悪すぎでしょ~」

「はは。ていうか、ゴロゴロするだけならあたし文化祭行って来ていい?」

「はあ?文化祭か俺、どっちが大切なわけー?」

「文化祭」

「そんな曇りなき眼で即答すんのやめろ。で、なに?行きたいわけ?」

「別にあんたと行きたいわけじゃないから、お留守番しててくれてもいいんだけど」

「一言二言余計だっつーの」