俺様御曹司は逃がさない

「そんな怖い顔せんといてや。九条家に喧嘩を売るほど僕はアホちゃうからな~。……にしても君、ほんま綺麗やな~。九条君に飽いたら僕のとこにおいで?可愛がったるから。ほな」


そう言って乱闘の中に入っていくアウトローさん。すると、ピタッと乱闘が止まってスーッと掃けていった。


「なにあの人。ていうか、何者?」

「んなことよりお前、なに食わされたわけ?」

「いちご飴……ぐふぁっ!?」


いちご飴を一気にあたしの口に入れてきた九条。


「ったく。なんでこうもお前ってやつは……もういい」

「ふぇ?」

「お前、もう十分働いたろ。いちいち気にすんのも面倒くせぇから俺んとこ来い」


────── そして、連れて来られたのは……安定のVIPルーム(九条の部屋)。


「文化祭とは……?」

「基本人混み苦手なんだよね~」


まぁ、あんだけキャーキャー騒がれたら嫌にもなるか。人気者も大変ってやつね。


「で、なんなの?この状況は」

「労ってやってんの」


ソファーで九条の膝上に座らされ、何故か九条にいちごを食べさせられている絵面。


「まったく理解できない」

「してもらおうとも思ってないけどね~」

「もう降ろしてくれない?」

「降ろして欲しいなら俺にいちご頂戴~」