俺様御曹司は逃がさない

「はあ……すみません、あたし忙しいので。では」

「ほんなら手伝うたるわ~。暇になったら僕の相手してや。な?ええやろ?」

「こっ、この人は九条様のサーバントですよ!?わ、分かっていますか!?こ、これは問題っ……」

「なんなん?君。そないにビビるくらいやったら、話しかけんといてくれるー?そんな怖い思いしたないなら、引っ込んどいた方がええよ」


なーんか変な人に絡まれちゃったなぁ。

次から次へと問題ばっか起きるわ。


「あのっ……」

「はいはーい、そこのアウトローさんはお帰りくださいねー」


あたしの腰を掴んで引き寄せたのは、片手にいちご飴をたくさん持った九条だった。


「九条君久しぶりやな~。元気にしとった?」

「アウトローさんも元気そうで何より。つーか"これ"、俺のモンだから取扱い注意してくれるー?」

「ほんまやったんやな~。九条君が溺愛しとるって噂話」


────── 溺愛?何かの間違えでは?


「くだらないね~、そんな噂話」


こればっかりは九条に激しく同意。


「それで?僕に絡まれとるのを助けてに来たん?あの君がわざわざ」

「俺はただこいつに餌付けしに来ただけ」

「さっき僕も餌付けしてもうたけどなぁ」

「あ?」