「だぁから、わざとじゃねえっつってんじゃん」

「はあ!?わざとじゃなかったら許されるとでも思ってるの!?」

「ちょーーっと触れただけで大袈裟な」

「触れたっていうか、がっつり鷲掴みしてたじゃん!!」

「仕方ねーだろ?お前がとろくさいのが悪い」


ま、まぁ確かにあたしが悪いけどさ!!

ド派手に転びそうになったあたしを、後ろから咄嗟に助けてくれたのは本当にありがとうだけどさ。

・・・・そう!!胸を鷲掴みされたのよ!!

そりゃ仕方ないよ?咄嗟に助けてくれたんだし!?仕方ないけどさ!!

こいつ、なんて言ったと思う!?


『収まりが良すぎて、なにを掴んだか分かんなかったわ~。あはは~』


ヘラヘラ~、ニヤニヤ~、ギャッハッハ~。


『ふっっざけんなぁぁーーーー!!』


────── で、今に至るわけ。


心配はしないでください。これがあたし達の“普通”で当たり前の“日常”です。こんなの“平和”だと思えるくらい日常茶飯事です。


「だいたい、大した乳でもねぇのにビーちくパーちくと。減るもんでもあるまいし」

「もうクズは黙ってて!!」

「あ?だぁれがクズだって?」

「あんたしか居ないでしょ!!」

「んな生意気な奴は減給すんぞ」

「うわっ、権力振りかざし野郎ーー!!」