俺様御曹司は逃がさない

すると、俺の腕を必死に掴んでいる七瀬の手が、体がプルプルと小刻みに震え始めた。


──────── しまった。


俺はまた、こいつを怖がらせて泣かせちまったのか……?そう思いながら、七瀬をチラッと見てみると……。

・・・・・は?

泣くどころか、激おこ般若モードに変貌を遂げてやがる。


「お、おい……七っ……」

「オメェらさ……マジでいい加減にしろや」


・・・・おいおい。なんか“不良少女乱入!?”的なノリになってっけど、いいのか?これで。



「どいつもこいつも頭沸いてんのか?あ?」


・・・・いや、確実にお前が沸いてんだろ。


「だいたいオメェら何様なんだよ」


・・・・・そのセリフ、そのままスタジオにお返ししまーす。


「当然の報い……?身を持って償う……?オメェらさ、頭良いんじゃないの?なんで暴力で解決しようとしてるわけ?もっと他にやり方ってもんがあんでしょうが。馬鹿の集まりかよ」


・・・・いやぁ……お前にガチトーンで“馬鹿”なんて言われたら、しばらく飯食えねーかもな。


「九条、あんたさっきから心の声うっさい。黙ってくれる?黙れないなら物理的に黙らせるけど」

「いや、お前も結局暴力で完結させようとしてんじっ……!?」


胸ぐらを掴まれて、ピューンッと投げ飛ばされた。