俺様御曹司は逃がさない

あれよこれよという間に羽交い締めされて、頬をムニュムニュグニュグニュされる。


・・・・あんなことがあったばかりなのに、九条に抱きつかれて、触れられるのは全然気持ち悪くないし、嫌じゃない…………いや、この言い方は語弊がある。

嫌だけど嫌じゃない。嫌だけどね?嫌だけど、嫌じゃない。


「つーかお前、体冷えすぎだろ。なんつー格好してうろちょろしてんだ、馬鹿かお前。公然わいせつ罪でしょっぴかれるぞ」

「だってあたしの部屋エアコンないし、これ部屋着だから仕方なくない!?そのまま出てきたっちゃんだもん!!……ていうか、は?今、何て言った?」


あたしは九条の脛にガンッと蹴りを入れて、力が緩んだ隙に少し離れて九条の方へ振り向いた。


「おまっ、マジでありえねぇ。普通スネ蹴るか?信じらんねーわ」

「信じらんねーわ……はこっちのセリフ。あんた何て言った?『公然わいせつ罪でしょっぴかれるぞ』ってなに?どういう意味よ、それ」

「そんな大したことない乳強調して、パンツ見えそうな短パン履いてうろちょろするなんざ、公然わいせつっ……!?」


あたしはソファーに置いてあったクッションで、九条を思いっきりブン殴った。

そして、吹き飛んだ九条がベッドに倒れ込む。

すかさず馬乗りになってクッションを叩き付けまくった。