・・・・匂いと触れられた感覚で誰だか分かってしまうあたしも、結構ヤバい奴だと実感する。
見上げると、帽子・サングラス・マスク姿で、全く誰かが分からない状態だった。
あたしには分かっちゃうけど。
おそらく身バレしない為に変装しているんだと思う。
こんなホテル街に居るってことは……まあ、おそらくそういうことだろうな……相変わらずクズ。
でも、そんなクズに助けられて、心底ホッとしているあたし。
安心してグッと込み上げてくる涙。
九条を見上げたまま、涙が溢れてしまわないように必死に堪えた。
九条……と呼ばない方がいいと判断したあたしは、ただ無言で九条を見上げるとことしかできない。
すると、あたしを抱き寄せている腕にギュッと力が入って、優しく頭をポンポンッと撫でられた。
・・・・こんなことされたら……泣けちゃうんだけど。
「こいつ先に連れてけ」
「承知致しました」
いつの間にやら隣に居た霧島さんに、そっと引き渡されたあたし。
「あのっ、くっ……いや、あの……ありがとう」
そう言うと、相変わらず犬を追い払うようにシッシッとやってくる九条。
大丈夫かな……なんてね。
あいつに勝てる人なんて、そうそう居ないと自信を持って言える。
見上げると、帽子・サングラス・マスク姿で、全く誰かが分からない状態だった。
あたしには分かっちゃうけど。
おそらく身バレしない為に変装しているんだと思う。
こんなホテル街に居るってことは……まあ、おそらくそういうことだろうな……相変わらずクズ。
でも、そんなクズに助けられて、心底ホッとしているあたし。
安心してグッと込み上げてくる涙。
九条を見上げたまま、涙が溢れてしまわないように必死に堪えた。
九条……と呼ばない方がいいと判断したあたしは、ただ無言で九条を見上げるとことしかできない。
すると、あたしを抱き寄せている腕にギュッと力が入って、優しく頭をポンポンッと撫でられた。
・・・・こんなことされたら……泣けちゃうんだけど。
「こいつ先に連れてけ」
「承知致しました」
いつの間にやら隣に居た霧島さんに、そっと引き渡されたあたし。
「あのっ、くっ……いや、あの……ありがとう」
そう言うと、相変わらず犬を追い払うようにシッシッとやってくる九条。
大丈夫かな……なんてね。
あいつに勝てる人なんて、そうそう居ないと自信を持って言える。



