俺様御曹司は逃がさない

もちろん宗次郎君が絡んでいたことは言えないし言わない。

お互いそういう約束だったから。


「どうしますか?」


上杉君はサーバントリーダーとして、学園で起きた問題を解決する立場でもある。


「んー、柊弥次第じゃないかな?」

「咲良ママちょっとその辺ヤバそうだなって思ってたけど、結構キテたのね~」

「ごめん、みんな……」

「まぁ、でも……結果オーライ……なぁんてこともあるかもよ?僕の予想では、きっと柊弥は上機嫌で戻って来るから」


「はぁ?なに言ってるの?蓮。とんでもなくカオスな状況になるに決まってるじゃない」

「叶様の真ん前でそれを言う貴女もなかなかですけどね」

「は?何か言ったかしら?宗次郎」

「いえ」


────── そして、蓮君の予想は的中していた。


「こいつ、今日から馬車馬のように働くってよ~。俺の為に~」

「はあ!?そんなこと言ってないですけど!?前田先輩!!特別手当てちゃんと付きます!?」

「ええ、付きますよ」

「じゃなかったら絶っっ対に無理です!!」

「相変わらず守銭奴なこって~。貧乏人って大変だな~」

「うっさいわ!!」

「貴女という人は……九条様に向かってなんと無礼なっ!!ペナルティを検討しますので覚悟をしておきなさい」