俺様御曹司は逃がさない

「ごめん、柊弥……許して」


自ら制服を乱して柊弥に近付くと、痛いくらい強く握れた手首。そして、ベッドの上に引きずり込まれた。


「……っ、咲良っ……はぁっ、はぁっ、何しやがった」


私の上に跨がって、なんとか理性を保っている状態の柊弥。


「お願い……抱いて」

「はぁっ、はぁっ、はぁっ……!!」


もう完全に理性が飛んだのか、私のカッターシャツに手をかけて引き裂いた柊弥。


──── その時だった。


コンコンッ……とノック音が聞こえて、舞ちゃんの声も聞こえた。

すると、柊弥の動きが止まった。


「失礼します。九条様、どうか暗殺だけは勘弁……して……」


もう理性なんて無くなったはずなのに、舞ちゃんという存在が柊弥をギリギリのところで繋ぎ止めた。


「はぁっ、はぁっ……っ。おい……はぁっ、七瀬」


舞ちゃんを見て、名前を読んだ柊弥の声がとても辛そうで、何より舞ちゃんにあんな顔をさせてしまったこと、私は抱えきれないほどの罪悪感に襲われている。

舞ちゃんが部屋から出ていってすぐ、柊弥がおもむろにベッド横に置いて瓶を手に取った。

フラフラしながら立ち上がって瓶を振りかざし、テーブルに叩き付けた。