俺様御曹司は逃がさない

「は、はい」

「サーバントである貴女が!!!!しっかりサポートとするように」

「がってん承知」

「では、わたくしはこれで」


九条にペコペコ頭を下げながら去っていく担当医。


「ま、1ヶ月はまともに生活できんわな~」

「そうですね。抜糸に最低でも2週間はかかるでしょうから」


そして、九条と前田先輩は何故かあたしを見ている。


「え、なんですか」

「お前、夏季休暇ないと思えよ~」

「致し方ないですね」


今は7月上旬、夏季休暇は7月下旬から……いや、微妙に治るか・治らないかの瀬戸際。


「その頃には大概治ってるんじゃ……?ていうか、霧島さんが居るじゃん!!」

「霧島はああ見えて忙しいんだよ」

「あたしだって忙しいもん!!」

「何にだよ」

「……ま、まぁ、色々と?」

「はい、決定~」

「い、いやぁぁぁぁーー!!!!」



────── こうしてあたしの夏季休暇前半は、始まる前から悪魔によって無いものされたのであった。