俺様御曹司は逃がさない

「インナーではさすがに」

「ありがとうございます」

「ま、そんな可もなく不可もない胸を強調されても反応に困るしな~」

「おいコラてめぇ、どこ見てんだコロスぞ」


あたしが噛み付く勢いで九条の胸ぐらを掴むと、冷静にあたしを引き離す前田先輩。


「別にお前の平凡な胸が悪いとは言ってなくね~?そうカッカすんなよ~。まっ、俺は巨乳派だけど~」

「てめっ、歯ぁぁ食いしばりやがれーー!!」


九条に殴りかかろうとするあたしを冷静に止める前田先輩。


「はっ、獣扱いされてやんの~。ウケる~」

「だぁぁーー!!うっざぁぁい!!前田先輩こいつどうにかしてください!!」

「私には貴方達がイチャついているようにしか見えませんけどね」

「「…………」」


スンッと黙りこくる九条とあたしであった。


「くっ、くっ、九条様ぁぁーー!?」

「ぎゃぁぁーーーー!!!!!」


九条財閥の御曹司 九条 柊弥が血を流しているという現実に、院内は引くほど大パニック状態へ。

ま、あたしも人のこと言えないくらいテンパってたけども。


「七瀬さん、こちらへ」


前田先輩に案内された待合室。


「で、何があったんです?」

「いや、あたしにも何が何だか……」