俺様御曹司は逃がさない

ボーッとしながら、宗次郎に連れて来られた誰も居ない医務室。

医務室の中に個室っぽくちゃんと仕切られているベッドが数個。


「ベッド使えば?」


言われるがままベッドの中に入ると、あたしの横に手をついてゆっくりと近付いてくる宗次郎の顔。


「あの人、なんかしてた?」

「な、なに」

「見ちゃった?あの人と叶さんのっ……」


ガチャッ。


「おや、宗次郎に舞ちゃん。どうしたのかな?」


宗次郎とあたしはビクッとして体を跳ね上がらせて、声がした方を見てみると、そこに居たのは蓮様と前田先輩だった。


「七瀬さんが体調悪そうだったので、今連れてきたところです」

「確かに顔色が優れないようですね。私が診ておくので蓮様と宗次郎君はお戻りください」

「舞ちゃんのこと頼むね、前田さん。んじゃ、行こうか。宗次郎君」

「はい。では、七瀬さんのことよろしくお願いします」


正直ホッとした。

あの時、前田先輩達が来てくれなかったら……何となくヤバかった気がする。

宗次郎の雰囲気がいつもとなんか違ったし。


「七瀬さん。大丈夫ですか?」

「あ、はい。すみません」

「どうしたんですか?」