俺様御曹司は逃がさない

「スミマセン」


その後、暗殺の件や胸元事件が頭をグルグル駆け巡る。

可もなく不可もない胸に加えて、こういう時に限って可愛くもなけれな色気もないスポーティーなブラ付けてるし。

もしかして……あいつに見られた?

パカーッと口を開けて、抜けかけている魂を時々、前田先輩がさりげなく戻してくれて……を繰り返しながら、蓮様に軽くシゴかれたあたしであった。


「ま、いいか。どうせあたしは暗殺されるんだ。可もなく不可もない胸に加え、スポーティーなブラをしてたことなんて、どうでもいいじゃん。うん、そうだそうだ」


あいつのことだから、絶対に馬鹿にしてくるだろうなーー。

はぁぁ、憂鬱すぎる。

せめて暗殺だけはやめてくれって土下座しよ。

もう、可もなく不可もない胸のことはこの際どうでもいいや。見られたとも限らないしね。


「上杉、ちょっといいかしら」

「はい」


凛様と何処かへ行った上杉先輩。

そして、前田先輩と蓮様も用があるってどっか行っちゃったし。

宗次郎もいつの間にか居なくなってたしな。

結局、ひとりで九条のもとに行くしかない。

溜まり場ことVIPルームへ行くと、とりあえず人気がない。多分、自室に居るはず。