俺様御曹司は逃がさない

人殺しな目をして、薄ら笑いしながらあたしを見下ろしている九条。

・・・・どうやら今日があたしの命日らしい。


「九条様。お言葉ですが、“手加減”というものはご存知で?」

「はいはい、ご存知ご存知~」

「あたしはまだ死ねないので」

「殺さない程度に遊んでやるよ」


お巡りさん!!

ここに犯罪者予備軍が居ますよーー!!


「死んだら呪ってやる……あんたの孫の代まで」

「うっわぁ~。陰気くせぇ~」


人には隙だらけだの何だのって言ってるわりに、あんたも隙だらけでしょっ!!


ベシンッ!!


「……」

「ふんっ、見え見えなんだよ」


マジ?結構いい上段蹴り入ったはずなのに……片手で防がれた挙げ句、全く動じてない。


「……っ!?」


九条の上段蹴りが飛んできたけど、受けが全く間に合わない!!ヤバッ……と思った時にはもう遅かった。

・・・・ボワッと風が吹き寸止めされた。


「受け遅ぇ」

「ごもっとも……」

「ま、お前に守ってもらうつもりもねーし、お前くらいついでに守ってやるよ」


これが白馬の王子様的な人が言ってたら、めちゃくちゃ胸キュンなんだろうけど……現実は“俺様クズ御曹司”という悪魔が言ってるセリフだもんな。