俺様御曹司は逃がさない

────── 宗次郎ーー!!そんなの聞いてませんけど!?ていうか、これ以上こいつを面倒なことにさせないで!!


「へぇー、そうなの?」

「はい」

「だったら2人でかかって来いよ」

「「は?」」


見事に声を揃えるあたしと宗次郎。


「大丈夫だって~。ほら、来いよ」

「では、遠慮なく」

「え、ちょっ!!あたしは嫌!!2対1はさすがに卑怯っ…………え?」


一瞬、本当に一瞬だった。

宗次郎が今にも絞め落とされそうになっている。


「弱ぇなお前」


いや、あんたが異常なだけだよ間違えなく。


「お前、あのゴリラとやって来い。話にならん」

「ゲホッ!ゲホッ!ゲホッ!」

「ちょ、大丈夫?もう、勝手に突っ込んでいくから……」


立ち上がろうとする宗次郎に手を貸そうと伸ばしていた手は、パチンッと振り払われてしまった。


「触んな」

「あ、ごめん」

「お前さ、誰のモンにっ……」

「あーー、はいはーい!!九条様はこっちこっちー!!」


あたしは九条の黒帯をガシッと掴んで引っ張った。


「はぁぁ。ほんっと面倒くさい。なんであんたって常に喧嘩腰なわけ?ヤンキー漫画の読みすぎでしょ。やめたら?だっさいから」

「はは~、はぁーあ……さて、みっちりシゴいてやるよ」