俺様御曹司は逃がさない

こいつをこれ以上責め立てても、こいつが一歩も引かないってことは分かっている。

で、俺がこいつを無理やり抱けないってのも、自分が一番よく分かってんじゃねーか。

他の女なら容赦なく抱けるのにな、アホらし。

俺は七瀬の拘束を解いて、頬をムギュッと掴んだ。


「分かり合えない……じゃねーよ。分かり合おうとしねえのはお前だろ。そうやって突き放すから進まねぇってこと、マジで分かんないわけ?」

「……ごめん。マジで一言言わせてもらうわ。それ、あんたにだけは絶っっ対に言われたかないっつーの!!!!」

「グハッ!!」


七瀬の放ったアッパーを見事に食らった俺。

このタイミングでまさかアッパーを食らわしてくるなんて、誰にも予測なんてできないねーだろ。

マジで信じらんねーわ、この女!!

この俺が反応もできず、無様にアッパーを食らうなんざ……ダサすぎて死ねる。


「あたしみたいな一般庶民が、あんたみたいな異次元人の理解なんて普通だったらできるわけないでしょ!?だったらまず、あんたの方があたしを理解する努力をしろってことよ!!」

「あぁん!?それ、逆もまた然りだろうが!!」

「はあ!?なんでよ!!」