俺様御曹司は逃がさない

「ひぃっ!?」

「……っ!!あっっぶねぇ……」


宗次郎があたしの腹部にギュッと腕を回して、そのまま後ろへ倒れ込んだ。


「はぁぁぁぁ……マジで勘弁してくれよ」

「ご、ごめん……ありがとう」


宗次郎が助けてくれなかったら、階段を踏み外して落っこちてた。


「立てる?」

「……ごめん、無理かも」


血の気が引いて力が入らない。


「ま、ぶっちゃけ俺も血の気引いてるけどね」


なんて言いながら、ひょいっとあたしを持ち上げて立たせてくれた。


「本当にありがとう。命の恩人だよ」

「大袈裟……と言いたいところだけど、この階段なげぇーしな。打ち所悪かったら普通にヤバい」

「何でも言うことを聞く券あげる」

「幼稚園児かよ」

「要らない?」

「一応いる」

「要るんかい」


あたし達がVIPルームに戻って、少しした後に九条と咲良ちゃんが戻ってきた。


「あ、舞ちゃんと宗次郎君ここに居たの~?」

「ここ以外に行く場所ないですよね。七瀬さんと一緒に戻ってきました。噴水……故障していると聞いてたんですけど、直ってましたね」


さっき九条達が居た近くに噴水があった。それをわざわざ言った宗次郎って……馬っっ鹿じゃないの!?

すると、九条が真っ先にあたしを見てくるもんだから、思わず目を逸らしてしまった。