俺様御曹司は逃がさない

「つか、一般庶民の学力レベルどうなってんの?舞レベルが量産されてんならマジで日本終わる」

「オブラァァトッ!!」


そんなやり取りをしている時だった。


「なぁ、あの2人デキてるって噂聞いたぜ?」

「うわっ、マジ?ヤバくね?」

「ま、お似合いじゃないかしら」

「落ちぶれた同士で」

「上杉家の恥さらし」


陰でボソボソと喋っている連中。

・・・・あたしは宗次郎をチラッと見た。

特に気にも止めてなさそうな表情をしている。

いや、そうじゃない。


────── 宗次郎は全てを押し殺しているんだ。


「さっきからゴニョゴニョと雑音が聞こえてくるんだけど、言いたいことがあるならもっと近くで喋ってくんないかしらー。陰でしかボソボソと喋れない奴の方がよっっぽど恥さらしだと思いますけどねー」


あたしがそう言うと結局、何も言わずに去っていく連中。


「ねえ、舞」

「ん?」

「前から思ってたんだけど、舞って短気?」

「え、いや、短気ではない……多分」

「あの人のせいで短気になってね?」

「それは否めない」

「別に庇ったりしてくれなくていいから。つーか、あーいうの余計なお世話」

「そっか。ごめん」

「えらく素直だね」

「あたしは素直な子なの」

「へぇー」