俺様御曹司は逃がさない

突然言葉が止まった拓人。


「ん?どうしたの?」


見上げるとあたしをガン見していた。


「舞」

「ん?」

「それ、どうした」

「え?」

「首」


・・・・首?


「あ……」

「それ、つけた奴誰?」

「つけたって……なんかついてる?」

「誰」


なんか……過去イチ怒ってるんですけど、拓人。


「九条が虫除けだって……」

「……ふーーん。"虫除け"ねぇ」


そう言ってフラッと居なくなった拓人……が戻ってきた時に手にしていたのは……消毒液とティッシュと絆創膏だった。

容赦なく消毒液をあたしの首にぶちまけた拓人。


「ちょっ……!!」


そして、ティッシュでバンバン拭かれて、ベチンッと絆創膏を貼られた。


「消毒完了」


死んだ目をしながらグッドサインをしてくる拓人に、苦笑いでグッドサインをするあたしであった。

そんなこんなで戻ると颯爽と現れた九条。


「大丈夫?七瀬さん」

「あーーはあ、大丈夫ですけど」


すると、ジーッとあたしを見てくる……と言うより、あたしの首の辺を見ているような。


「それ、どうしたの?」

「え、あーー。消毒された」

「へえ。誰に?」

「俺だけど」

「ふーーん」


この2人……一生仲良くなるなんてことはないな。