俺様御曹司は逃がさない

「あ、ごめんね?佐伯君には何もない……かな?」

「はは。別に要らないから」


もう無駄にバチバチするのもヤメて、頼むから。


「もういいでしょ、さっさと帰ったら?」

「ははっ。酷いなぁ……七瀬さん。そんなこと言わないでよ」

「拓人がいいなら君もバーベキューする?」


ちょいちょい!!何を言い出すの!?梨花ぁぁ!!


「いいね~。人数多い方が楽しくなぁい?」


なぁぁにを言ってんのよ!!美玖ぅぅ!!


「え~、いいの?嬉しいなぁ。どうかな?佐伯君」


てめぇは帰れー!!!!


「役に立つなら。九条君って火起こしとかできる?あ、包丁も持ったことすらないよね?そんなお坊っちゃまが火を扱うなんて危なっ……」


すると、目にも止まらぬスピードで火を起こし、野菜達をバババッと切って、何ならよく分かんない前菜までも出来上がった。


「すごっ」

「わぁ~、九条君って何でも出来るんだね~」

「ははっ。まあ、この程度なら」

「「……」」


言葉を失うあたしと拓人にニコッと微笑んでくる九条と、何故かドヤ顔の霧島さん。


「で、どうかな?佐伯君。僕は役に立ちそうかな?」

「……ま、勝手にすれば」

「え、拓人っ……」

「ありがとう。嬉しいよ」