俺様御曹司は逃がさない

・・・・いや、どういうこと?ま、いいや。もう深く考えるのも面倒くさい。


「どんだけ痛い虫除けよソレ。痛い虫除けなんて聞いたことないわ。絶対に売れないと思う」


すると、吹き出すように笑う九条と霧島さん。

・・・・なんなの、この人達。


「やっぱお前ウケるわ~。んじゃ、ちょっくら挨拶でもするか~」

「はあ?ちょ……え?ちょっ!?」


車から降りて歩き始めた九条を慌てて追うあたし。


「ちょっと!!なに考えてんの、あんた!!」

「べっつに~?お前のお友達とやらに挨拶くらいしてやっても良いかなって思っただけですけど~」

「必要ない!!マジで要らん!!余計なことしないで!!」

「おまっ、そりゃないでしょ~。泣くよ~?俺」

「泣けよ、知らねーよ!!」

「ったく、女らしさの欠片もねえな」


そうさせてるのはどこの誰でしょうか!?


「あ、舞ちゃ~ん………と、えっ!?」

「わ~お、九条 柊弥じゃん。なんで一緒に居んの~?」

「……舞。なんで九条君が?」


たまたま包丁を持っている拓人が、あろうことか包丁を九条に向けた。


「いやぁ、たまたま七瀬さんと鉢合わせちゃって。美玖ちゃん、梨花ちゃん久しぶり。元気そうで何よりだよ」