俺様御曹司は逃がさない

「あっ、あんたが急に顔近付けて来るからでしょ!?」


ニヤニヤしながら勝ち誇った表情を浮かべ、ゆっくり離れていく九条。


「お前が俺に惚れんのも時間の問題かもね~」  


・・・・・・はあ!?!?

だぁぁれがあんたなんかに惚れるかよっ!!


「はは。勝手に言ってろ……くださいませ~」

「どんな日本語だよそれ。バカ丸出しだな、ウケる~」


うざ。九条に惚れることなんて一生ない。断じてない。ありえないっ!!


──── それからマスター達の授業が始まり──。

相変わらずちんぷんかんぷん過ぎてワロタ。というか、サーバントがマスターの横に立って、お供してる意味はなんなんだろう。この授業でお前らも一応学べ的な?

本当、なにもかもがハイレベルだわ……なんて思いながら視線をズラすと、宗次郎とパチッと目が合った。

すると、口パクで『バカヅラ』と唐突に言われたあたし。いや、急に意味分かんないんだけど。

『は?』と返すと『マヌケ女』と返ってきた。しかも、あざ笑っているような表情の宗次郎。これで苛つかないほど、できた人間ではないあたし。言い返そうとした……その時だった──。


「七瀬さん、宗次郎君。君達は廊下に出ていなさい。ここにいる資格はありません」


先生がそう言うと、全員の視線があたしと宗次郎に向けられる。