俺様御曹司は逃がさない

まあ、上杉先輩に似てはいるけど……確かに上杉先輩より弟のほうがイケメンではある。ちょっとチャラついてる感は否めないけど。


「こら、凛。そんな言い方失礼だろ。悪いね、上杉さん」

「いえ、蓮様。お気になさらず」

「皆さん、そろそろお時間ですよ」


前田先輩の一声でみんなが一斉に時計を見た。


「んじゃ、ぼちぼち行くか~」


── 教室へ移動している途中で、九条の許嫁と上杉先輩の弟と合流した。


「あ、舞ちゃん!私のことは咲良って呼んでね~?」

「え、いや、それは……」

「私、舞ちゃんとお友達になりたいの~。だから、咲良って呼んで?ね?」

「えっと、じゃあ……咲良……ちゃんで」

「フフッ。嬉しい~!よろしくね!!」

「こちらこそよろしく……お願いします」

「あっ、柊弥~────」


・・・・いつの間やら九条とあたしの間に咲良ちゃんが入ってきて、グイグイ九条を引っ張りながら先を歩いている。

その前に蓮様達、上杉先輩達が歩いてて、必然的に一番後ろで上杉先輩の弟と肩を並べて歩くことになった。


「俺、上杉宗次郎(うえすぎそうじろう)。1年」

「あたしは七瀬舞。1年」

「知ってる。君、有名人だし」