俺様御曹司は逃がさない

この調子じゃ九条に言っても埒が明かない。

霧島さんを説得するしかないかなぁ。はぁぁーー、霧島さんも変に頑固そうだし、あたしの言うことを聞いてくれるタイプでもなさそう。


「はぁぁ……」

「俺の隣で露骨にため息つくのやめてくんなーーい?辛気くせえのが移るっつーの~」

「誰のせいだと思ってんのよ」

「あ?人のせいすんな~」

「あーー、ハイハイ。スミマセンでしたーー」


九条が隣でぐちぐち言ってるけど、それを適当にあしらいつつ外へ出ると、そこにいたのは霧島さん……ではなく、50代くらいのダンディなおじさんだった。


「おはようございます。柊弥様、七瀬様」

「はぁぁーー、お前かよ」

「ククッ、嬉しいですねえ。柊弥様のお付きができるとは。それに……」


ニコニコしながらあたしを見てくるおじさん。


「こんなに可愛らしいお嬢さんとご一緒できるなんてっ……」

「おい、エロジジイ。なんでお前なんだよ」

「おや、私ではご不満ですか。ならば霧島にっ……」

「だぁぁーー、もういい。さっさと乗せろ」

「ククッ。では、こちらへ」


九条……ではなく、何故かあたしのほうへ来るおじさん。


「え、あ……あの」

「どうぞ?こちらへ」