俺様御曹司は逃がさない

・・・・いつの間にか七瀬を押し倒して、七瀬の服を捲りあげていたらしい。まあ、もうなんでもいい。


「ヤらせろよ」


『ヤらせろよ』そう言った声が、柄にもなく少し震えた。


「……確かにあたしは九条のサーバントだよ。だから、あんたの“モノ”って言われれば、そうなのかもしれない。でも、こんなことされたら……あたしの心は、心だけは……絶対にあんたの“モノ”にはならない。何をされても、どう償われても、心はだけは一生あんたの“モノ”にはならないから。それと、あんたの大事なもん噛み千切って使い物にならなくしてやる。その覚悟があるならどーぞ?ご勝手に」


揺るぎない瞳で真っ直ぐ俺を見てくる七瀬。その瞳はとても強く、そして美しいとさえ思った。

・・・・口では強気で、この俺すらも言い負かされそうなのに、七瀬の体は少し震えていた。

ったく、怖いなら怖いって素直に言えよ。


「……萎えた」


立ち上がって、倒れている七瀬を起き上がらせることもなく、俺はその場を去ろうとした。


「待ちなさいよ、こんのクソ野郎がぁーー!!」


屋敷中に響き渡った七瀬の叫び声。振り向くと、鬼の形相で俺に迫ってきた。