俺様御曹司は逃がさない

「九条様っ……」

「はぁーー。お前、声デカすぎ」


・・・・ああ、さっきの『きりしまぁぁぁぁ!!!!』か……。


「ああ………申し訳ございません」

「つーか霧島。こいつは呼ぶなっつったよね?俺の一言で、お前のクビが飛ぶってこと忘れんなよ」

「柊弥様、そんなこと仰らずに……。私の首が物理的に飛んでしまうのを阻止するべく、七瀬様をお呼びしたんです」

「ったく、大袈裟なんだよ……お前は」


ムクッと起き上がった九条が不機嫌そうにあたし達を見ている。でも、やっぱしんどそうだな。

・・・・ていうかぁぁ……これは一体なんなの?あたしの視界に入ったのは、病人が食べるとは到底思えない豪勢な料理達。


「あの、霧島さん」

「はい」

「この豪勢な料理達は一体なんなんでしょうか」

「柊弥様が元気になるよう、この私が腕によりをかけて作りました」


めちゃくちゃドヤ顔の霧島さんにげんなりするあたし。


「霧島さん」

「なんでしょう?」

「全っ部、片付けてください」

「なっ!?」

「こんなの病人が食べられるわけないですよね?」

「ですがっ、食事を摂らないと柊弥様が死んでっ……」

「死にません、直ちに片付けてください」