学校イチ人気者なアイドルに恋する私。を、なぜかそのお兄さんが愛してくるんだが。





《りっちゃん起きてるーー!?準備のほうは順調ですか!!》


《おはよ。こっちは予定どおりOK。クソ暑いだろうから飲み物ぜったい忘れないよーに》


《らじゃーーー!!》



って言って忘れた場合のため、こちらが多めに準備しとく。

今年の夏は昨年よりも記録的な猛暑日が続くと、まさに今もリアルタイムでテレビから。



「でもそれ、毎年おなじこと言ってんじゃん」



意味もない天気予報を通りすぎて、軽く髪にヘアオイルを付けた。

これだけでまとまってくれるショートヘアからはしばらく抜け出せそうにない。


早いもので7月に突入。


ほぼほぼ真琴用の飲み物や熱中症対策グッズをリュックに入れて、つぎは姿見の前。



「………いっかこれで」



ストレートデニムに丈短めのタンクトップを合わせて、隠すためのチェック柄シャツ。

私の私服なんてこんなもん。