そもそもあの日の神社から遠いし、なんで川に落ちてると思ったんだこいつは。
たぶん、たぶんだけど。
神社の横に小川が流れてたから、その小川に落として流されたと思った真琴は、小川が行き着く先がこの川だとでも考えて。
こーいうふうに分かっちゃうのはさ、ぜったい私か藍先輩だけなんだよ。
「…帰るよ。そんなのいーから」
「いやだっ!さがすの…!!あれはわたしとりっちゃんのっ」
「いーから上がれっての…!!ヘアピンなんかいっぱい持ってんでしょ!上鷹にでも買ってもらえばいーしっ、」
「そんなの意味ないもんッ!!!」
私の腕を力ずくで振りほどいてまで、真琴は川のなかに手を突っ込んだ。
なにかに躓いては大きな水しぶきを上げて、また立ち上がって、顔に水を飛ばして。
「いみ……ない…、りっちゃんがくれたから意味あるのに…っ、射的のマスコットだって、ヘアピンだって、ぜんぶ…!!」



