ふたりでよく行った場所だとか、中学校とか通学路の裏道だとか。
考えられるところぜんぶ探したけれど一向に真琴は見つからなかった。
21時を回っても見つからなかったら警察に連絡を入れると、和泉家は言っている。
「あとはっ、……飲み屋街のほう、か」
夜はとくに治安が悪くなる場所だから、高校生である自分はもちろん行くべき場所ではない。
あいつのことだ。
酔っ払いに絡まれてどこかに連れ去られていたりするんじゃないか。
覚悟を決めてUターンしたときだった。
「……い……た」
対抗して見える橋は、昼間は平和な通学路でもある。
ただ車道が広いわりには歩道が狭くて腹立つ橋だ。
この時間ともあって街灯のほうが目立つ橋の───下。
「あんっの………やろー……」
いつもいつも覗きこんでは「水が汚い!」とか言ってただろ。
濁った川にジャブジャブと制服のまま入っている見知った顔。
下ばかり見ている表情は暗さも合わさって絶望的に見えない。



