蓮さんの部屋から出た後、私は、自分の部屋に戻った。
「はぁ…、今日は疲れたな…。」
ばたん、とベッドに倒れ込む。
もう、今日は寝よう。そう心に決めて、電気を消した瞬間、外から雷の音がした。

ゴロゴロ…ドシャーン‼︎
「…きゃあーっ‼︎」
突然のことに、大きな悲鳴をあげてしまった。
私は、雷が大の苦手。そんな日に1人だなんて、怖い…。

ーどうしよう。誰か助けてっ…‼︎

ドンドン‼︎

突然、ドアが激しく叩かれた。
「…っ、梨々っ、大丈夫か⁉︎何かあったのか…っ⁉︎」
蓮さんっ…。私の心配、してくれてたんだ。

ドシャーン‼︎
「ーっ‼︎…う…っ」
また、勢いよく雷がなった。

私は、怖さに耐えながら、恐る恐るドアを開けた。
ーそこには、心配そうな顔をした蓮さんが立っていた。
「…っ‼︎梨々っ‼︎大丈夫か⁉︎どうしたんだ⁉︎」
「かっ、かみなり…っ」
もう、誰でもいいから一緒にいて欲しかった。

「…怖いのか?」

「…」
コクッ。

「…じゃあ、梨々が寝るまでここにいる。」

「いいんですか…っ?」

蓮さんは迷う事なく「ああ。」と言った。
…それから、蓮さんと一緒にベッドの中に入って。

ゴロゴロ…
「ひぃ、っ‼︎」
蓮さんは、雷に怯える私の背中を優しくさすってくれた。
「大丈夫。俺がいるから。」

「は、いぃ…。」
ーそんな私は、いつの間にか眠りについていた。