天帝の花嫁~冷徹皇帝は後宮妃を溺愛するがこじらせている~

「皆殺しにしないだけ寛大だと思えとおっしゃっていました。でも、島流しされたら生きていられるんですかね? 逆に残酷だなと思っちゃったんですけど」

「そんな……」

 血の気が引いていくのが自分でもわかった。

 島流しの刑。正直、村人たちにはずっと酷い目にあわされてきた。何度も泣かされたし、人間の扱いをしてもらえなかった。

 村人たちが生活できるのは、私の高価な簪や路銀のおかげなのにと恨む気持ちもあった。

 でも、だからといって、自分のせいで人が苦しむというのは、いい気持ちがするものではない。

「やっぱり雲朔は変わってしまったのかしら……」

 ぽつりと零した言葉に、亘々は返事をせず、心配そうな目で見つめた。


 その日の夜も、雲朔は会いに来た。

夜に訪れるとはいっても、ただ私の顔を見にきてすぐに帰っていくと、亘々に教えていた。

 身支度を整えて雲朔が到着するのを待つ。