皇帝の居室へと続く秘密通路は鉄で覆われている立派なものだった。
広さも二、三人が横に並んで歩けるほどだ。網目のように分かれ道があり、間違えた道にいくと行き止まりになる。まるで迷路のような通路を、一度も間違えずに目的地へと急ぐ。
目の前に大きな扉が現れた。ようやく目的地に着いたのである。
しかしながら、扉の鍵穴が目に入り、僕は落胆した。
(ここまで来たのに……)
一縷の望みをかけ、扉に手をかける。すると扉が鈍い音と共に開いた。
(よし、天は味方してくれている!)
音を立てないようにして中に入ると、そこは皇帝の私室だった。
豪奢な部屋は広く、高級な調度品が飾られている。何度か入ったことがあったが、この扉が秘密通路に繋がっているとは思いもしなかった。
大きく息を吐き、心を落ち着かせてから目的の物を探す。
(おそらく、あるとしたらここだ)
黒檜の執務机の引き出しを開ける。思った通り、そこには目的の品物があった。
……玉璽(ぎょくじ)だ。
広さも二、三人が横に並んで歩けるほどだ。網目のように分かれ道があり、間違えた道にいくと行き止まりになる。まるで迷路のような通路を、一度も間違えずに目的地へと急ぐ。
目の前に大きな扉が現れた。ようやく目的地に着いたのである。
しかしながら、扉の鍵穴が目に入り、僕は落胆した。
(ここまで来たのに……)
一縷の望みをかけ、扉に手をかける。すると扉が鈍い音と共に開いた。
(よし、天は味方してくれている!)
音を立てないようにして中に入ると、そこは皇帝の私室だった。
豪奢な部屋は広く、高級な調度品が飾られている。何度か入ったことがあったが、この扉が秘密通路に繋がっているとは思いもしなかった。
大きく息を吐き、心を落ち着かせてから目的の物を探す。
(おそらく、あるとしたらここだ)
黒檜の執務机の引き出しを開ける。思った通り、そこには目的の品物があった。
……玉璽(ぎょくじ)だ。



